プショーやシトロエン等、10年くらい前までのフランス車によく使われていた4AT。
その名もAL4。
このATは故障や変なシフトタイミングで変な意味で有名ですよね。
車のデザインが良くてもAL4が搭載されているから断念という話もチラホラ。
でも実際はどうなのでしょうか?
今回は、プジョー307CCを借りたので、このAL4の使い勝手、良いとこ悪いとこ、耐久性をレビューします。
スポンサーリンクプジョー等で使用されるAL4の疑問①:使い勝手はどんな感じ?
プジョーなどで使われるAL4の使い勝手はどのような感じなのでしょうか?
正直言って、普通のDレンジではかなーりギクシャクすると感じる人が多いと思います。
理由としては、以下の2つ。
①なかなかシフトアップしない。
②減速すると積極的にシフトダウンをして体がつんのめる
といった感じ。
1速→2速はすぐに変速するのですが、2速→3速→4速がかなーり引っ張ります。
特に、4速に入るのは63km/hなので日本の市街地(60km/hよりちょい下くらいの速度)走行は常に2300回転程度回ります。
結構疲れますし、燃費にも響きます・・。
一般的なATに例えると常にスポーツモードに入っているような感じです。
なので、峠道など多少攻めた走り(笑)をするときはめっちゃ良い変速プログラムですよ(‘ω’)b
でも、街中でのAL4の制御はダメダメ(笑)
特に気になるのが、アクセルを離すと起きる積極的な過剰なシフトダウン。
上半身がつんのめるくらい強烈なヤツです(笑)
ブレーキをしなくてもドンドン速度が落ちていくのは楽っちゃ楽なのですが、惰性で車を進めたいときとかありますよね?
そんな時は結構不便です・・・。
でも大丈夫。
こんなハチャメチャな制御をするAL4でもスムーズに運転することが可能です。
次の章で解説してきます(‘ω’)ノ
プジョー等で使用されるAL4の疑問②:スムーズに運転するコツは?
プジョー等に搭載されるAL4というAT・・。
クセがありすぎますが、スムーズに運転するコツが実はあります。
それはMTモードを使うということ。
MTモードを使用することで、任意でのシフト操作が可能になります。
※プジョー等で使用されるAL4はMTモードでギアを選択すればそのギアで固定されます。
AL4でスムーズにシフトアップ
Dレンジでは約2500回転シフトアップですが、MTモードにすれば2000回転程度で変速操作可能。
かなーりスムーズになります。
1速→2速は適当にシフトアップしてOK。
ロックアップしないので、変速ショックはあまり起きません。
★ロックアップとは★
ロックアップ中はエンジンとタイヤを直結するので燃費やダイレクト感がUPする。
ロックアップしていないとトルコンのみで動力を伝達するので、ダイレクト感や燃費が低下する。
2速以降のシフトアップはロックアップを確認してからします。
この時の回転数は大体2000回転位ですかね。
※ロックアップすると回転数が200回転くらい落ちるので分かりやすいです。
3速→4速も2000回転くらいになったらシフトアップします。
また、AL4はロックアップ状態になってしまえば、 クラッチ無しのMTミッションの様な操作感になります。
シフトアップはスパッと行われますし、どんなにアクセルを踏んでもロックアップが解除されないんです。
これ控えめに言ってすごくないですか?
国産のATは強めにアクセルを踏むとすぐにロックアップが解除されるので、ダイレクト感が薄いんですよね。
AL4でスムーズにシフトダウン
Dレンジでは減速時に強烈なシフトダウンされていました。
しかし、MTモードではアイドリング回転数付近に落ちてようやくシフトダウンします。
しかも、アクセルを踏みながらシフトダウン操作するとブリッピングされて、ショックなしでシフトダウンできます。
これもすごい。MT車みたいですし。
最後に注意が必要なのですが、MTモードが搭載されていないAL4搭載車(例えばプジョー206等)もあるので注意が必要です。
AL4で渋滞にハマった時
AL4で渋滞にハマったらギクシャクでMTモードを使っていても疲れます(笑)
実は渋滞時はATモードの方が楽ちんです。
というのも、MTモードは2速に入れるとすぐにロックアップされるのですが、
ATモードの時はかなり速度が乗らないとロックアップされないんです。
なので、30km/hくらいの低速走行が主な渋滞では、ロックアップしないオートマモードで走行します。
ギクシャク感、無くなりますよ(‘ω’)b
プジョー等で使用されるAL4の疑問③:良いとこ悪いとこは?
プジョー等で使用されるAL4。
良いところと悪いところをピックアップしてみたいと思います。
AL4の良いこところ
①広大なロックアップ範囲(2速以降は基本常にロックアップ)なのでダイレクトな運転と燃費が両立できる
②(街乗りはギクシャクするが)峠道や高速道路等ではキビキビ走れる優秀なシフトプログラム
③しっかりと整備されて、MTモード使用中のAL4はシフトショックがほぼ無い
AL4の悪いところ
①積極的にロックアップをするのでロックアップ用クラッチの摩耗が懸念される。
事実、この方のブログではクラッチの摩耗によってATのオーバーホールが必要になったそうです。
しかし、最近では随分とオーバーホールの費用が安くなっているそう。
フランス車の修理で有名な大貫自動車ではオーバーホールが20万円からだそうです。
確かにATのオーバーホールにしては安いですが、ポンと出せる金額ではないですよね・・。
②やはり街乗りではギクシャクするシフトプログラム。
AL4に対しあまりにも日本からのクレームが多いのでフランス本国から技術者が調査にきたそうです。
その技術者はほとんどMTモードで運転し「問題ないじゃん」といって帰国していったそうです。
フランスではまだまだMT車が多いですし、AL4はMTモードで運転することが前提なのでしょうね。
まとめ:AL4 プジョー等に使われる4ATの総評は?
かなり癖のあるAL4。
ですが、使い方によってはかなりスムーズに快適に運転することができます。
しかし、ロックアップ多用によるクラッチの消耗などのウィークポイントがそこそこあるAL4。
ですが、オーバーホールも案外安くできるのも事実。
AL4搭載車でどうしても気になる車があれば、買ってみても良いかもしれません。
ただし!フランス車はトランスミッションのみならずいろんなところが壊れます(経験済み)💦
フランス車買うなら古い中古車より、保証付きの新車を買うのを強くお勧めします。
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